ヨモヤマバナシ

【 徒然サボテン 】

掲載日 2009-06-08

んー…、今朝は書くテンポがいいね!テーマは“千差万別”で、書き始めてすらすらと2枚目も終わりに近づいた…と、その時Daveの奥さんのCathyが裸にガウン1枚で(多分、です!)眠そうに目をこすりながら「Good morning...」Oh...!!
こちらは彼女の家に間借り(といってもお金は払ってない)している身、まがりなりにも挨拶はおろそかにはできません。
(早く去ってくれよ〜)と念じたら、「This morning、ペットのCocoがベッドに来て、そしたらSuezieが私の足をなめて、足が出てたのね…、それが3時だったのよ…。4時には……、5時には……、Daveは……。」
お気に入りのTully’sのコーヒー豆をひいてコーヒーができるまでは話が終わりません。
エーと、次の書き出しは…、んーと…、記憶しようと思っていたけど…、DISAPPEAR ARIZONA!!OH-!!MY GOD!!!!


彼らの家は大変広いのですが、全体的に部屋が暗くてテーブルもないため、書き物をするにはダイニングテーブルが最適なんです!というか、ここしかない…。
リビングだけでも日本の我が家より広くて、全体で見たら何倍あるのか?
その家のダイニングテーブルの横にたまたまコーヒーメーカーがあり、毎朝彼らが起き抜けにするのが先程のコーヒー、じゃなくて行為なんです。
日本語で文章を書いている時に英語で別の会話を始めると、今の自分の英語力ではぶっ壊れてしまいます、日本語の書き物はララバイ…なんです。
頭にきたのでひとつ憂さ晴らし!彼女の朝ごはんはコーヒーがぶ飲みが普通で、たまにバナナかボウルシリアル。お昼ごはんはサラダを食べて、夜はダイエットフード、デザートもダイエットフードです。
ブートキャンプというエクササイズを週に2、3度1時間ずつしていて、2週間前からズンバ?とか言うこの辺では最新のダンスエクサを始めました。
Sugarは絶対摂取せず、もちろんキッチンにも砂糖は置いていません。口にするのはすべて、ノンFAT!で徹底していますが、不思議なのはすこーしだけ、ほんのすこーしだけ僕より太っています。あれ、言っちゃった!!


僕は甘党、大変な甘党で、ずっと「糖尿になるのでは…」、と怯えつつ暮らしてきましたが、今でもなんともありません。
こっちに来て驚いたことは暑いことが1番ですが、甘党の僕に嬉しかったのがアイスクリームがとにかく安いこと!
「Blue Bell」というブランドの0.5ガロンが2個で6ドルで売っています。1ガロン(3.75リットル)が600円ですよー!?しかもめちゃ、うまい!!
買って帰ったら絶対誰かに食べられるだろうなー、と思いながらも誘惑には勝てずに買って帰り、裏の大きな冷蔵庫に入れて1人でこっそり食べていました。
(しめしめ、誰も気がつかないな♪)と1人ほくそえんでいましたが、少しおかしいな、と感じました。周りのものが減っていっているから絶対に気がついているはずなんです。
3日ほど前、プライベートのエクササイズの先生が来たとき挨拶をしたら、Cathyは私を紹介してくれました。
「Luckyは日本から来ているけどとっても優しいのよ、Beth。大きなアイスクリームを2個も私のダイエットフード専用の冷凍庫に入れて私を試しているの。キッチンには日本のお菓子をいつも絶やさず置いてあるしね。」
(げっ…!し、知らなかった…この会話の空気は…ま、まずい!)
「日本のお菓子を見せて!Lucky!」
キッチンでブルボンのお菓子を見せると、もう私はスーパーの万引き犯状態…。
ごめんなさい、もうしません…知らなかったんです、ダイエットにそこまで真剣だったなんて!そんなにたくさん食べなきゃいいのに…。あ!


アリゾナでは5月ぐらいまでは皆、日の沈む頃に散歩をします。
1年の345日か360日かが晴天で、ほとんど毎日と言って良いほど散歩の時には見事な夕焼けが見られます。
でも6月からはアスファルトの照り返しがきつくて、皆、朝に散歩をするようになります。
夕方はまるで地面がストーブのようで、一緒に歩く犬たちもきっと足の裏が暑いだろうし、散歩というよりは拷問に近くなってしまいます。
夕方の散歩にはコヨーテや野ブタや鹿、ボブキャットなどに出会ったりしますが、朝の散歩はウサギやリス、土ねずみ、そしてたくさんの鳥たちが見られます。
早朝の陽が昇り始める頃の鳥の鳴き声は、なかなかのんびりしていいもんです。皆サボテンに穴を開けてねぐらにしていますが、「カー」「クー」「ほー」「アー」…、おおらかな鳴き声で、ここに「チュンチュン」とか「ホーホケキョ」は似合いません。
それからここはガラガラヘビでも有名ですが、7月にならないと出てこないことを知り、安心したような見たいような…。
でもさそりは結構います。夜にポーチでビール片手に話をしているとゴキチックな動きですぐわかります。初めて見た時は凍っちゃいましたが、慣れとは恐ろしいもんで、今ではフライにして食べちゃう、わけない、やはりすぐ潰すかしてしまいます。さそりに刺されると2〜3週間麻酔が効いたような感じ、だそうで、クビはやばい!


アメリカでは懐に余裕のある人たちは皆NYとかシカゴで夏を過ごし、寒い冬を温暖なフロリダで、というのがずっとトレンドでしたが、近年少しずつ流れが変わってきています。
冬を暖かいアリゾナで過ごす人達が確実に増えてきているのです。
また、1、2年をここで過ごし、東海岸やオハイオなどの家を売って移った、という人もたくさんいます。
見たところフロリダほどお金持ちはまだいませんが、退職した人達などを中心に、1年中をアリゾナで過ごす人が過去10年で3倍に増えたそうです。
また、冬の人口は夏の人口の2倍なので、単純に6倍になるのかな?
この背景にはフロリダのハリケーンが年々巨大化、急速化していることの他に、LA近郊の土地が上がったために処分して移ってきた人も多くいます。そして、お年寄りは境遇の近い人同士で時間を過ごすのが快適らしく、動かなくなるのです。
ここはお年寄りには全米1の人気があって、昨年の夏からのサブプライムで、NYやLAはまだかなりの空き物件や売り物件が目立ちますが、それに比べてこの辺りは売りに対してしっかり買い手がついています。価格がまだ手頃というのもあるのでしょうが、今が最高の買い時ですね。毎週土日になると挙動不審の車が何台も見られるのですぐわかります。
どのぐらい安いのか聞いてみたら、1年前に1億2〜3千万円だったものが今は約半値だそうです。「中には5千万円を切るものも探せば見つかるよ。ここは土地の売り出し値が一区画1千2百万円位だったけど、4年ほどで5千万円を越えて、今は3千万円ぐらい。」だそう。
もともと不動産を持っていた人達は今回の中でも大変な利益を得ていることがわかります。
政府も税金が入るから後押しをしたんです。その後始末と被害を世界中の人達が負担している、というのが今回の図式で、現状です。
こちらでは座して待っていて巨利を得る、お金を転がす、という稼ぎ方が一般的です。自給の低いことはしたがらないし、働く、ということの認識が変わってしまっています。物造りが廃れるのは労賃だけの比較で見るのではなく、国民の意識が違っていることも見逃せませんね。
ちょっと余計なことを書いてしまいましたが、このコーナーは何を書いてもアリゾナ?


暑いですね。話は変わって、こちらにキューメーカーという人はどのぐらいいるのでしょうか?キューにキューの話、えーい!なお暑い!!
答えは「数千人」だそうです。
どこからどこまでを呼ぶかにもよりますが、自称“キューメーカー”はとても1000人ではきかないそう。
Daveの所にたった1人だけキュー作りをしている人がたまに遊びに来ます。Bさんですが、参考までに彼の仕事っぷりを紹介しましょう。
Bさんは本職はカメラマンですが、結婚式のパーティーを専門にしたいそうです。1回で500〜800ドルになるし、原価もかかりません。でも声がかかるのが月に1度ぐらいです。
仕方なく本来好きだったビリヤード関係で修理を少しかじり、今ではキューを作って売っています。パーツはすべてアトラスとかプレーサーで購入します。リングも1パターンですから簡単です。ハギ材に合わせたスリーブを買い、それにハンドルをつけてピンをさし、平らにならしておしまいです。シャフトはすべて削っておいて作り置きしてあります。
このBさんはキューメーカーとしては結構有名のようで、価格は400〜1200ドルぐらい、それにハイテクシャフトや皮巻きの分が足されます。
彼の言葉が秀逸でした。
「今の仕事の半分以上、7割ぐらいが写真を撮ったりHPを管理したり、お客さんとのメールや電話に取られる。それがなければもっともっとキューを作れるのに。」
彼がしているキュー作りはパーツの接着と塗りだけです。これで年間50本前後は売っているというから、驚きを超えて尊敬してしまいました。
Daveによれば彼のような質の高い組み立てキューメーカーはまだ良い方で、中国製のハウスキューを切ってハンドルを変えたり、少し組み替えたりしてデザインを変えて見せる人も多いそうです。webの発達でプールホールでもキューの在庫を置かなくなりました。そんな中ちょくちょく顔を出してお客さんのTipを見てくれたり相談に乗ってくれるBさんのような存在は大変ありがたいのでしょう。
「今はどこのお店に行っても1人や2人、そんなことを手がける人がいるよ。」と言われ、(あぁ、日本も同じかも…)と思い出してしまいました。でも、Bさんのようなキューメーカーさんはあまりほしくはありませんね、あ、いるかも?


彼の話を聞いていて悲しいのかうらやましいのか…、私が今やっているのは1回で削るのが0.2mmとかで、旋盤で7分かかります。交換の手間などを考えると平均8分、それを何回削って1本のシャフトができるんでしょう…。刃の当たりが…とか、位置が…とか、こんなやり方は時代にマッチしてないなぁとつくづく感じます。このシャフト材だって手にするのに……んー、やめた!!!


今、自分はアリゾナのSuper Stition Mt.のふもとにいます。
この山は全米でも指折りの写真うつりの良い山だそうで、アパッチが住んでいたことでも有名です。きっと彼らの目でもこの山は大変美しく見えたのでしょう。
この辺りは私が生まれた頃は西部劇の撮影にも使われた所で、ジョンフォードやグレースケリー、モンローなども来たのでしょうか。
“アパッチ”というと、幌馬車や列車を襲うとき「アワワワワワ…」と奇声を発し、強奪したり白人を襲うイメージがありますが、それはまったく嘘でデタラメなんだそうです。戦うことは辞さないけど元々は狩をして暮らしていて、今はインディアン居住区に入れられています。全米で約5000〜6000人ほどしか残っていない、と知りびっくりです。
また、ここから3時間ほど山に入ったところに“SEDONA”というインディアンの聖地があり、彼らの文化や歴史を学ぶことができます。
いつかそこのレポートもしたいですね。
鳥たちのようにおおらかにアリゾナを満喫…できないなぁ、やっぱり。