ヨモヤマバナシ

【 1年ぶり?? 】

掲載日 2012-02-17

●デザイン1
ルンルンルン……♪
キューのデザインはとっても簡単、とっても愉しい。
長年の自分の経験では、キューは一目で好きになる!
例えて言うなれば女性と同じ!!
デザインだか、杢目だか、匂いだか…、何か解らないが、好きになる。
自分にとって違うのは、女性は(フン、何よ!汚らわしい!)とそっぽを向かれるが、キューはそんなことは絶対なく、(ワーッ、嬉しい!!触って、触って!!)とくるのである。

じっと目を凝らして見てみると、少し作りが悪かったり、下地が下手だったり、化粧がぶちていたりするが…、まぁ、でも美しい!!
デザインする側になってみれば、見る人が皆思わずじっと目を凝らし、手に取ってみて…「シャフトも見せて下さい。」…そんなキューを作りたい。

キューは、ジャジャ馬で思った通りにならない程、愛着が湧くね。
習うより慣れろ!!


●デザイン2
昔から撮り集めたキューの写真をたまーに手にとって見る。
よくよくキューが好きだったのだろう、1本1本よーく覚えている。
Kersen、Tad、SW、JW、Scruggs、R.B、Schick、Gus、…
何故自分はGusが好きだったのか…、今だから理解できることがある。
1つ1つのインレイ、作りについて、他のキューメーカーとGusのとでは確実にレベルが違っている。シャープで、クリーンで、どことなく、というか明らかに、Coolである。
Gusがそれを入れ始めたのが80年頃で、他の人よりずっと先達だったことが並んだキューの1本1本ですぐにわかる。
Kersenの独特の風貌も良し、Tadの楽器のインレイパーツも味がある。その中であちこち彷徨い、たどり着いたのが、自分にとってはGusであった。

さて、自分はどんな物を作るのだろうか???
まっサラの白紙になってデザインしよう。
何も足さない、何も引かない。
Simple is the Best.

日本って良いなぁ〜♪


●やっぱりバルサ
この題目を見てメッシの事を期待していてはまだまだ…。
私が書けるのは、新潟に来てお気に入りのパスタ屋やラーメン屋、ハンバーグ屋など次々に開拓してきた話。弁当屋も。それが精一杯である。だが、なぜか寿司屋はまだない。
きっと寿司屋はメシのジャンルに入らないのだろうな、…ナニ?シャビ抜きだぁ?!!

仙台に生まれ、育ち…、自分は幼稚園から高校までずっと優等生だったが、“接着”ということをなぜか一度も教わった記憶がない。刃物のことはあるのに、不思議だな、と思う。
キュー作りを始めてみると、接着、接着、接着、接着…。
『プールキューはピースとピースのMarriageだ。』と言ったのは故Gus Szambotiであるが、今にして、けだし名言であるなと感じる。
「木と木を接着するのにはウッドグル―が良いですよ。24hもすればカットもできます。」東急ハンズの店員さんは日本語で実に親切に教えてくれるからありがたい。
英語だと、「Lucky, you shouldn't use wood glue on your pool cues, when you need to do it, you have to be careful.」

ピンクアイボリーやらバールやら、スネークウッドやら…、デザインに使われる素材を削る時、土台にする材に結構悩んだんだ。
最初に浮かんだのがバルサ材で、ホームセンターでも手に入る。
それから何種類も使って試してみたけど、安定した厚みや削ったパーツの取りやすさから結局バルサに戻った。
バルサ材だと使い捨てなので、長い間では大変なコストで、何とか同じ物、例えばプラスチックのような物でやりたかったけど、様々なトラブルで無理!
やはりバルサがNo,1だな。


●I Love Pool
私は14-1が好きである。
理由は色々あるが、一人で黙々とできる所が一番かな?
自分はビリヤードには大変世話になっていて、辛い時、悲しい時、いつも助けてくれたのはビリヤードであった。
誰もいない店で一人でテーブルに向かい、カコン…ガシャン…と球を撞く…、無心になるまでね。最初は上手に入らないけど、撞いているうちに少しずつ集中して、ふと気が付くと2、3時間は過ぎている…でもこんな時のビリヤードは14-1ではない、そぐわないのである。

14-1とは、自分の気力が充実し“やるぞ!!”という前向きな気持ちの強い時とか、上手になりたい!という向上心がある時にするゲームである。時間は朝が良い。相手など必要ない、文字通り自分自身との闘いなのだ。
誰もいない店でラックを組み、好みのポジションにブレークボールを置いてからスタートである。最初の1ラックが取り切れ、そのまま次のラックに突入すれば良し…、1ラックが取り切れないレベルの時は、1ラックが取り切れるまで、ミスったら何時間もスタートからやり直しをする。ボーラードのアベレージが50点の人も150点の人も250点も…、皆同じ練習である。
同じ配置で同じ気分で撞く場面など何十年やっていても絶対に巡り合わない、まさに一期一会ならぬ、一期一撞なのである。

私と14-1との出会いは今からちょうど40年前、高田馬場のBigBoxでポケットのコーチをしていた岡正武(現プロ)さんを介してである。
最初は持ち点40点の15キュードローで、なかなかあがれなかったね。岡さんは80点で撞いていて…まるで雲の上の人だった。
でもそのまた雲の上の人が、後楽園にいた角当さん。上には上があるもんだ、と思いました。

自分の14-1のゲームでのハイランは実は大変少なくて、随分前に出した63点だと思う。何せ他人とゲームしないのだから、ハイランが出る訳がない(下手の言い訳)。
ただ、3年程前に一人で台湾に行った時、大変タイトなテーブルで14-1の100点ゲームをする機会があり、ゲーム途中で展開に恵まれ、入れてはコワシ、コワシテ入れて…の繰り返しで70点程を突き切った。スコアの書き方が違くて、残り何点から始めたのかわからずに黙々と集中して撞いたら、突然相手のプレーヤーが握手してきて、ゲームオーバーが理解できた。きっと70点弱だったと思うけど、まだボールも散った状態で、続けられた気がする。

アメリカで何度か14-1のゲームを見た事があるが、自分の目指すそれとははっきり言って全く違うゲームである。イモネンの14-1も、ミスター400と呼ばれるシュミットの14-1も、私は好まない、見ていて飽きるのである。バカン!!と行って、あとは掃除するだけ…。別に難球を取って見せてほしいのではないけれど、ショットの種類があまりにも少なくてつまらない。昔、シゲルチャンの150点撞き切りのテープを見たけど、あれと同じである。
自分のしたい14-1は少し違って、当てて壊して入れていく奴である。
角当さんのゲームは見ていて面白かった。ゴトッチのゲームもね。軽く当てるときれいにパラッと散って、掃除して、またあてたり抜いたりして的球のコースやブレイクボールをこしらえて行く。見ている側にも考えたり驚いたり…、参加することができるのが嬉しい。

14-1といえば、プレーヤーでは何と言ってもWillie Mosconiである。ハイランの世界記録526点のレコードホールダーなのは知ってるよね。
彼のレコードは、1954年、オハイオのあまり大きくないPool Hallでの小さなエキジビションで記録されたものである。それも2日間でね。テーブルはバーテーブルだった。
バーテーブルとは狭い飲み屋で大きなスペースを取らないように小さく作られたプールテーブルで、ほとんどは8feetで、9feetに慣れているとまるでオモチャのようである。そのうえポケットのサイズは飲み屋用で少し大きめだから簡単だと誰もが思う。
「MosconiのRecordは50年以上昔のもので、今ではずっと上手なプレーヤーがたくさん居るよ。キューもボールもレールも進化したから本気になれば簡単に記録は破れるさ。彼の記録はバーテーブルの上だというんだから値打ちもないね!」
今まで何度もその話・意見を耳にしてきたけど、プレイしてみるとこれが厄介。まず、レール際で団子になるボールに驚くよ。その上、的球のコースがなかなかないのにも降参だね。ポケットが大きい、ということはスクラッチも多いということで、バカン!と割ったりするのはド素人なのだ。あちこち団子3兄弟にもなるしね。
このサイズのテーブルでRecordにチャレンジしたのはEarl Stricklandが有名だが、彼の言葉によると「200点を超えたあたりから気が狂いそうになるよ。」だそうである。「9feetの方がずっと簡単だ。」とも言っている。Earlはあの体格、性格から14-1は向かないと思われがちであるが、実は大変なテクニシャンでスポーツマン。幾多のプレーヤーが9ボールゲームでラックを汚く組むのをテクニックとしていた時代に、いつも大変綺麗なラックを組んでいた。もちろん14-1も上手で、見ていて上手にきれいに取っていく。おっと、今回はEarlの話ではないのであ〜る。ゴメン!

私は1990年頃、アメリカのイベントでWillie Mosconiにポスターにサインを貰うのに何度か並んだことがある。
BCA Expoの大きな会場でアナウンスされるのだが、当時は英語がちんぷんかんぷん…、なかなかその場面に出くわさない。最初の2度程は、並んでいるうちにサインの時間が終了して、ふくよかな係の人が「またネ〜!」・・・とにかく大変な行列であった。
それでどうやったらサインを貰えるかをたずねたら、1日4、5回タイムスケジュールで行っているという。
意を決して私は次の時間に行ったら、もうすでに20人程並んでいる。慌ててその列の1人に入り、1枚貰えた時は嬉しかったね…握手もして貰った。
それから2年後の夏、私はまたその列に偶然出くわして、今度は確か7人目程…。時間になり、彼が来てサインを始めたのだが、私の時になって人懐こい目で、
W:「日本人かい?」
私:「Yes,」
W:「日本人なら20ドルくれないと…」
私:「(エッ!聞いてないヨ)」
どぎまぎしている私を少しからかう目で、
W:「皆のプレイでランが出ないのはなぜか知ってるかい?」
私:「No… ??」
そしたら彼は席を立って傍のキューを取り、テーブルの所まで私を引っ張って、構えて見せてくれたのである。きっと私に英語が通じてないと思ったのかな。そして私にキューを持たせて、ゆっくり説くように話をしてくれたのである。
「皆、キューを長く持ち過ぎているんだよ。だからランが出ないんだ。もっとずっと上を持たないとね。それから皆フルショットをしてばかりいる。軽く撞くことだよ。ワカルカイ?」
私はその時、私の中でずっと持っていた疑問をつたない英語とアクションで彼にぶつけてみた。
その疑問とは、World-recordがストップした527個目はどんなShotだったの?サイド前の薄いカット?それともブレイクボールをミスったの?
彼はテーブルの所で私の質問の意味が理解できると驚いたように目を開き、遠い昔を思い出すようにゆっくりと、「イヤ、自分はミスらなかったよ。あの時は長い時間撞いたからね…」
係の人にせかされて席に戻った彼にサインを貰い、離れて2、30m程も歩いただろうか…、会場に大きな声でアナウンスされた。「willie Mosconiのサインは終了しました…次の時間は…」
オイラは真っ青になって、逃げるように走ったね…待ちくたびれた長蛇の列のアメリカ人に殺される!と思ったんだ。


●カット
球撞きは良い!!
極ウスカットは、
1.フォームの重心は後ろに置き、
2.撞きだす瞬間のテイクバックはできるだけ小さく、
3.そして早く前に出す。
4.撞くイメージは右手のグリップの面を当てるように
5.撞く瞬間の視線は撞点に置き、
6.厚みを合わせるのは当たらないほうから当たる方に合わせ、
7.ひらすら練習!!
これは25年も前に私と同い年の戸田さんとの会話から得たものです。
あんな大きな体をしてて、彼は極ウスの名手でした、ビックリ!!

自分が今ぶつかっているのは銘木の極ウスカット!!
これが思いの他難儀で、やってみると大変難しいです。
自分がカットしたい素材は紫・赤・ピンク・橙・黄・白・黒。木材で綺麗な物はなかなかなくて、あってもすぐに色が変わります。理由は熱と酸化と紫外線。
また、何年間もかけて乾燥させた物でもスライスするとそこに新しい面が出来、そこからすぐに乾燥します。これが曲がり、反り、割れの原因。
国内のベニアメーカーのHPにはスライサーという高そうなマシンが載ってます。
でも、自分の手でやりたい、工夫したい。
やはりひたすら練習かなぁ。


●New Shaft!!
某友人A「社長!!社長の作るシャフトはどんなハイテクなんすか?」
私「…??(チッ、またこんな質問かよ〜)」
A「だって今、ハイテクでないのなんて誰も買わないすよ。」
私「…ムム…ハイテク、じゃ、ない…」
A「エッ!ハイテクじゃないの?」
私「ウン、ノーテク…じゃない…ハイテクでもない、…エ〜ト…ハイテカナイ!! ノーパン!! ヨシ!ノーパンシャフトなら絶対ウレル!!」
A「・・・」
私(勝った…v(o ̄∇ ̄o) )